村上春樹の騎士団長殺し、読み終えました。初版の発売日2月25日に購入したのですが、読み終えるのに、40日かかりました。まあ、もともと遅読派ですからw村上春樹の本は全部読んでいますが、この40日間、一切、村上春樹や騎士団長殺しについての書評やら感想は目にしないようにしていました。だって、ネタバレは嫌ですからね。
感想ですが、
いいなと思った言葉は、
「世界は関連性で出来ている」「すべての物事は、相対的なものである。絶対的なものはない」「心は記憶の中にある。イメージが滋養である」「信じる力が大切」
これらの言葉、本当に素晴らしいなと思いました。勇気みたいなものを感じますね。
で、ちょっと、う~ん、と感じたのは、今まで村上春樹の本を読んで、う~ん、と思ったことは、あまりないのですが、今作についてはあります。一言でいうと、ノーベル賞狙いが見え隠れしている。です。左翼チック、リベラルチック、人権派チックな匂いが感じすぎるんです。ウケ狙いを感じました。最後の章も唐突ですよね。世界的に知られていて、事実だと思われていることを(思わされていることを)、てんこ盛りに入れ込んだ感が強かったのが、ひとつ興ざめでした。
ただし、もちろん、良質な読み応えのある素晴らしい本であるのは、間違いないです。心に残る1冊である、と思いますよ!